珪藻土
珪藻土は、植物性プランクトンが含まれており、藻類の一種である珪藻の殻の化石からできた堆積物です。
珪藻が海や湖沼などで大量に増殖し死滅すると、その死骸は水底にたまり、徐々に分解されていき、最終的には二酸化ケイ素を主とする殻が残ります。これが珪藻土となります。
珪藻土は直径2~50ナノメートルのちいさな穴(細孔といいます)を無数に含んでおり、その細孔が自律的に呼吸をして湿度を調整するような動き(吸放湿)を行います。
この調湿効果は夏の暑い湿気が多い時期は湿気を吸収し、冬の湿気が少なく乾燥している時期には湿気を放出し温度を調整するため結露と湿害を防止します。人間の生活に好都合な効果を持っています。
漆喰との違いは、珪藻土のほうが調湿効果が高いこと、漆喰のようにみずから固まる(硬化する)性質がないため、壁材に使うには接着剤が必要であること、漆喰ほどのアルカリ性ではないため、抗菌作用が劣ることなどがあります。